忘れ物は何ですか?
昨晩の小池正晃選手に教えられました。
中日ドラゴンズは、選手もファンもある忘れ物をしていたようです。
それは、日本一、いやアジア一となった栄誉と引き換えに忘れ去られていった物ともいえます。
つまり、我々は日本シリーズのチャンピオン、そしてアジアシリーズのチャンピオンとなった瞬間から、ちょっと格好悪いことはできないなという“驕り”の精神をつい保持してしまっていて、小池選手が一昨日と昨日に身を持って示してくれた、がむしゃらさやひたむきさをいつの間にか忘れていたように感じました。
あの、プレー中はにこりともせずにしゃにむに白球を追いかけ、ファーストベースに無我夢中でヘッドスライディングする小池選手の姿は、紛れもなく1999年のリーグ優勝に貢献したファイトマン“ジャガー”関川浩一を彷彿とさせました。
http://homepage3.nifty.com/TAMAGAWA/dra/nest/view_nest990808.htm
そうだ、中日ドラゴンズに移籍してきた選手に対して、移籍した当初は個別の応援歌がつかないのが通例ですが、彼には関川選手の応援歌をあてがってあげてもいいんじゃないかな。
それぐらいのインパクトを、彼は今のチームにもたらしてくれましたね。
だいたい、このところ、不振を極める打撃陣の中でなんとか及第点の結果を出してきたのは、FA移籍1年目で、とにかく結果を出さないと何を言われるかわからないので必死にプレーする和田一浩外野手と、昨年の育成枠採用から這い上がってレギュラーポジションをつかんだものの、年俸は全盛期に比べればはるかに“薄給”となってしまい、家族を養うために死に物狂いで働かなければならない中村紀洋内野手の2人のみ。
結局は外部からドラゴンズに入ってきた、いわば“外様”のベテランのみが目立ち、ドラゴンズ生え抜きの親藩・譜代、旗本・直参の中堅や若手選手たちは、ちょっとのんびりと構えすぎていたと言われても反論できない状況でした。
それを象徴するようなシーンが、やはり昨晩の試合の守備で見られました。
6回表の無死一塁のピンチで、ロッテ今江のサードとレフトの中間地点のファールフライを、フェンスに激突しそうになりながら、さらにお互いに膝小僧をぶつけながらも打球を必死に追いかけていったのが、中村紀洋と和田一浩の移籍組両ベテラン選手であったことが、いみじくもそれを証明していました。
考えてみれば、小池選手が属していた横浜ベイスターズは、前回優勝した1998年以来、10年間ずっと中日ドラゴンズに煮え湯を飲まされ続けているわけですし、最近は異様に中日ドラゴンズに敵愾心を燃やす阪神タイガースも、そして、昨年、久し振りにリーグ優勝を達成したのにクライマックス・シリーズでドラゴンズに3タテを食らって、本拠地東京ドームの満杯の観客の前で赤っ恥をかかされた讀賣ジャイアンツも、今年こそはドラゴンズの寝首を掻いてやろうと、虎視眈々とその機会を狙っているのです。
そんな状況の中で、我々だけが日本一の余韻に浸ってのほほんと暮らしていたことがよ~くわかりました。
小池正晃という新たな起爆剤によって、ようやく目覚めた落合竜が、後半戦でどのような巻き返しを見せるのかを、我々ファンも、再度気持ちを引き締め直して、期待を込めて見守っていくことにしましょう。
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