プロ野球春あけましておめでとう
プロ野球春あけましておめでとうございます。
日本プロ野球界にとって、キャンプ解禁日の2月1日こそお正月といわれるので、いよいよ本日からが事実上のプロ野球シーズン・インとなります。
これまでは、テレビドラマやムー大陸などでお茶を濁す日々を送っておりましたが、これからはそういう話題も徐々に減り、このブログも中日ドラゴンズの話題一色となると思われますので、あちら方面の話題がお好きな方は次のシーズン・オフまでお待ちください。
というわりには、昨年同時期の自身の「バックナンバー」を見るとあちこちに興味が移っているようなので、まあ、適当に私の夢想や妄想にお付き合いください。
***
さて、昨晩の“水十ドラマ”「ハケンの品格」、略して「ハケ品」ですが、いよいよ佳境に差し掛かってきましたね。
私の周り、ネットとリアルな世界の両方で、最近テレビドラマをチェックしている人たちの間で事前期待以上の評価を得ているのがこのドラマです。
たとえば、日曜日の夜9時「華麗なる一族」などは、超豪華なオープンセットを上海につくり、大阪万博の開催準備に追われる1970年直前の神戸を再現したりして、製作予算の0の桁数が「ハケ品」とは1つ以上多いと思われますが、そういう大作に比べて、本ドラマは、製作者の「目の付け所」と、一癖も二癖もありそうな役者陣の「芸達者振り」の両輪のみで視聴者の心を掴んだところに意義がありそうです。
結局、第4話のメインテーマは、かつて一世を風靡した「新世紀エヴァンゲリオン」というアニメーションの主人公である碇シンジが、満14歳にして掴んだ、「逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ」というものであって、あとの要素やエピソードはそれをいかに面白く見せるかの味付けに過ぎなかったのではないかとさえ思っています。
逆にいうと、このドラマの作り手たち(女性プロデューサーと脚本家の中園ミホ氏と、演出担当の監督クルーたち)は、メインのテーマさえしっかり作れば、他の瑣末なトコロについては、どー批判されてもいいや、ぐらいの気持ちで作っていると思いますね。
***
ご参考までに、以下の紹介を。
公式ホームページには「相関図」まで用意されており、まずはこれが、このドラマにおける人間関係のもつれを紐解くための基本図式ですね。
http://www.ntv.co.jp/haken/chart/index.html
以下は動画配信ですが、完成披露試写会の模様です。
櫨山プロデューサーの挨拶や脚本家の中園ミホ氏が登場。
これでこの番組の製作意図がかなりわかります。
出だしがスポンサーのCMで、それを我慢?してからお楽しみください。
http://ssl.dai2ntv.jp/cse/Shop?EcLogicName=freeitem.play&itemId=NtvI00013606
***
というのは、先ほど述べたTBS日曜午後9時始まりの「カレーイチ」との製作予算比較だけでなく、たぶん“水十ドラマ”というのは、今やゴールデンタイム的な扱いを受ける午後9時始まりの他の曜日の連続ドラマなどよりかなり予算が厳しいはずなので、全てに目が行き届くドラマづくりをするのは難しいのだと思います。
そんな状況にもかかわらず、多くの視聴者が関心を寄せ、話題づくりにも成功し、また大多数の視聴者の心を掴んだ点を、私は評価したいですね。
ドラマの進行上、また、視聴者からの期待もあり、このドラマの主人公である大前春子が伝家の宝刀である超絶能力を発揮するのは必然でありますが(いわば、米製テレビ版「超人ハルク」でデイビッド・バナー博士が本人の意思とは裏腹に毎回ハルクに変身しないとドラマが成立しないのと同様に)、http://ryuunosu.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_c945.html
実は、主人公自身は超絶能力をなるべく発揮することなく淡々と仕事をこなして、午後6時になればさっさと退社したいと毎日思っているのです。
それを、正社員たちがあまりにだらしなく、そして、自分の信条である「午後6時になれば即行で定時退社する」というモットーを貫くために、今回も、伝家の宝刀である「ロシア語の語学力に加えて、強気一辺倒で押しまくってきたロシア人おばさんをも圧倒する交渉テクニック」という自身の超絶能力を発揮したわけです。
この点は、今回のドラマの冒頭で、S&F社の正社員と派遣社員が職場でデキてしまった挙句に結婚式を挙げて、同社の社員たちも、平日にもかかわらずその結婚披露宴にこぞって出席せざるを得ないという、ドラマ的にもストーリー上でも非常に馬鹿げた設定の場面で、新婦が派遣社員であったことを披露宴の席で初めて知らされて新婦側を罵倒する新郎の親戚連中や、それに不快感を示して別の理由で反論する新婦側の親戚連中、さらには出席したS&F社の社員たちの「派遣社員という存在に対するそれぞれの見解」を巡り、喧々囂々の愁嘆場が展開されて会場が騒然とする中、突然スーパー派遣社員たる大前春子が登場し、その場を収める「何か」をしてくれるのではないかという視聴者の期待を見事に裏切り、ただたんに「6時に定時退社したいので、上司に決済印をもらいに会場に現れただけ」であったことに、彼女の生活信条を示す目的がこのシーンに込められていたわけです。
したがって、もちろん彼女としては、優秀な正社員といわれる東海林が、今回のロシア企業との商談を単独でうまくまとめることができたなら、大前春子はたんに議事録作成を担当する秘書の役目しか果たさなかった、という前提が語られているわけです。
そして、今日ではそのような信条で生きている主人公ではあるが、このように“達人”として振る舞えるようになるまでには、実はさまざまな“下積み”を経ており、かつては大いに迷いもしたしドジも踏んだしと、加藤あい扮する“のろまな亀”に、その姿を借りてその事実を示しているわけです。
そういう意味では、加藤あい扮する森美雪は主人公の分身であり、その「青春グラフィティ」の役目も果たしているわけです。
***
さて、ここで恒例の「木枯し紋次郎」との接点ですが、言ってみれば「伝家の長ドスは最後に抜く」でしょうかね。
ドラマの冒頭で、たいてい紋次郎は悪党にからまれ、助けを求める弱者を冷たく突き放す一方で、自らに悪党が絡んできたときにはさらりと身を翻して肩透かしを食らわせたり、その辺に落ちている棒切れを拾って悪党をしたたかに叩きのめしたりと、見目鮮やかに撃退してしまいます。
まるで、ドラマの冒頭で長ドスなどを振りかざすのは野暮の骨頂であると言わんばかりに。
それが、ドラマの後半部分クライマックスとなる修羅場ともなると、自身も地べたを這いずり回り、重い長ドスをただただ振り回し、汗まみれ泥だらけになりながら、リアリズムに徹した殺陣回りを演じ、多勢に無勢の絶対的に不利な状況を、毎回かろうじて切り抜けるのでした。
その、紋次郎が絶対的に不利な状況を乗り切る秘密が何となくわかった時があったのですが、それはまた回を改めて述べることにします。
| 固定リンク | トラックバック (0)
